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フランス中世史のおさらい [西洋史]

さらに佐藤賢一著「傭兵ピエール」を読んだ。

これは、ジャンヌ・ダルクを見守り続けた貴族の私生児にして傭兵の頭ピエールのお話。
なので、王様は、1429年ランスで戴冠したシャルル7世。
いくじなし的印象があったんだけど、失礼かな(爆)?
reims01.JPG
ここがランスの大聖堂。
パリから北東にあるシャンパーニュ地方の都市です。
2002年訪れました。

フランク王国クローヴィスが、王妃にならってキリスト教に改宗し、王となったところです。
クローヴィスの像が中央の高いところにあります。おかっぱ頭の人物なのですが画像からは解らないと思われ。

歴代フランス王は、ここで戴冠することによって王とみなされていて、ここで戴冠するまでシャルル7世は「王太子」とされていたのでした。
何がすごいって、ここで秘蹟を受けることによって、王は神がかりな力を授かるとされていたのでした。まあ、王家とか皇室って、神がかっていなくちゃいけない存在なんでしょう。

なので、先日読んだ「王妃の離婚」に出てくるのは、1499年の離婚劇だから、もっと後の話ですな。
ここに出る王は、ルイ11世の娘婿のくせに、王妃を離婚して、アンヌ・ド・ブルターニュと再婚したルイ12世。

この後の王が、フランソワ1世でその前に読んだ「カルチェ・ラタン」に登場してくるわけだ。

もうちょっと年代順に読んでおけばよかったなあ。

今日、図書館で借りてきたのが、
「双頭の鷲」と「オクシタニア」。

双頭の鷲

双頭の鷲

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 単行本


「双頭の鷲」は、デュ・ゲクランの生涯とあるから、
13世紀南フランスが舞台とあるから「オクシタニア」から手をつけてみます。

オクシタニア

オクシタニア

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: 単行本



今日借りてきた本を含め、佐藤賢一さんの著作は、読んだ順に、
「英仏百年戦争」
「ジャンヌ・ダルクまたはロメ」
「王妃の離婚」
「カルチェ・ラタン」
「傭兵ピエール」
「オクシタニア」
「双頭の鷲」
となります。

かなり中世ヨーロッパに詳しくなりそうだ。
ま、すぐ抜けていくんだけど…。

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「英仏百年戦争/佐藤賢一」を読んでいます [西洋史]


英仏百年戦争 (集英社新書)

英仏百年戦争 (集英社新書)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: 新書


この本、目からウロコでした。

百年戦争と三十年戦争、薔薇戦争など、ヨーロッパの中世には、誰が誰だか、どこがどうだか、混乱してしまい、自分が出会った小説の内容だとか、漫画化された作品を読んだとか、そういう影響が大き過ぎて、都度、これは?となります。

この「英仏百年戦争」を読むと、もう初っ端から、この時代にイギリスという国という概念はなく、フランスも国というよりは、諸侯と王家の混成軍であったとあるのですよ。

つまり、初期においてはフランス王家のお家騒動みたいなものが、イングランドも飛び地のように占領していくというもので、登場人物はすべてフランス語を話していたフランス人の戦いであったというのです。

ヘンリー5世くらいから英語を話し、イングランドが国らしくなったようです。

アンリがヘンリーで、ジャンがジョン。リシャールがリチャードで、ウィリアムがギヨーム。同じ人物がフランス語と英語で表記されると更に混乱。ノートに書いて整理したいくらいです。しないけどね。

でもって、わたしがパリでほっとしていた「パッサージュ・ジョフロワ」の「ジョフロワ」という人物まで出てきて、そっかー人名だったのかー、と思ったり。

外様のような存在の各地方をまとめ上げて中央集権国家が出来上がるのが、もうちょっと経ってからのことなんですよね。
佐藤賢一さんの小説をちょっと読んでみようと思います。
このヒトは、歴史家なのか小説家なのか、すごく面白い立ち位置です。
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