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「カルチェ・ラタン」佐藤賢一著 [本、雑誌]

続いては、軽めのミステリ仕立てになった「カルチェ・ラタン」を読みました。

カルチェ・ラタン (集英社文庫)

カルチェ・ラタン (集英社文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: 文庫


文庫の方を載せてみました。
図書館で借りたのは、ハードカバーです。

以前大好きだったシリーズで、イギリスを舞台にしたカドフェル物がありました。
こっちは、中世の修道士が主人公の歴史物風ミステリで、「薔薇の名前」の映画を観た後だったので、主人公がショーン・コネリーに変換されちゃったのでした。

この小説は、時期的に、近いものがあって、まあ、宗教に関わりの深いけど生粋の宗教人でない登場人物が出てきます。
中世の、資料から膨らませた小説というのはリアルなようでいて、作者の力量で面白く下世話にできたり、読みづらいまでに堅くできたりするんでしょうね。いや、どっちの作者が力があるとかないとかではなく、中世の資料って、後の権力者にああせい、こうせい言われて曲げたりしていそうじゃないですか。でも、どこかには歴史的な事実もあるでしょうし。そこをよくここまで「解いて」くれたなあと、どっちの作者にも思うわけです。

この小説は、フランソワ一世が出てくるので、ダヴィンチの時代まで進んでいるんで、かなりフランスも中央集権が進んできている頃じゃないかと思います。

商人が力をつけてきて、宗教も論争が起きてきて、時代の過渡期の勢いとか、一気に読ませる面白さがありました。

次は、またちょっと時代を遡って「傭兵ピエール」にいこうと思います。
ジャンヌ・ダルク物なので、また、百年戦争に戻ります。

タグ:佐藤賢一
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ロンリコ

tomoさん、こちらにもアクセスいただきありがとうございます。
by ロンリコ (2009-01-05 09:16) 

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